耐震を軽視するとこのないようにお願いします!【2021-05-06更新】 | LIXIL不動産ショップ多摩センター店 中央企画

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2021-05-06

耐震を軽視するとこのないようにお願いします!


多摩センターを中心に40年以上地域密着で営業を続けるLIXIL不動産ショップ 中央企画株式会社です。
3月11日になにがあったのか、覚えていますか。
10年前の3月11日に、東日本大震災が発生しました。
東日本大震災の被害は甚大で、この震災を忘れないために3月11日を「防災意識を育てる日」「いのちの日」「おくる防災の日」「おうえんの日」などと制定していたり、そのまま「震災の日」「東日本大震災の日」などと呼んだりしています。
私は木造住宅の耐震化の取り組みに携わって長いのですが、私にとって3月11日は一向に進まない家屋の耐震化に己の無力さと、次の災害に対する焦りを再認識する大切な日です。
今回は旧耐震をテーマにしたいと思います。


 

副業だからと無責任に旧耐震物件に手を出さないでください!


最近信じられない風潮が蔓延しつつあります。
それは副業として旧耐震木造アパートを購入して、しっかりとした耐震工事等をせずにサラリーマン大家になろうとするという動きです。
賃貸に出す物件なのでイニシャルコストは低ければ低いほど良いとされていますが、中には業者にリフォームを依頼する費用すら出し惜しんでDIYで見た目だけを整えるような事例も紹介されているのです。
副業だサラリーマン大家だと簡単だと見られかねない表現をしたとしても、賃貸として部屋を貸すということは例え個人であったとしても事業主という扱いです。
建物に対する責任は所有者である大家にありますから、地震などの災害時には当然ながらその責任が問われることになります。
責任を問われる段階になってから「そんなの知らなかった」「聞いていなかった」「秘書が勝手にやった」などと言っても許されるものではありません。


 

国は補助制度で耐震化に力を入れている!


昭和56年6月に建築基準法が改正され、主に建物の強さに関する規定が大幅に見直されました。
そして国は昭和56年5月以前の建物を既存不適格住宅と位置づけ、早急な対策が必要であると位置づけています。
ただ位置付けるだけでなく、自治体による耐震診断や耐震改修に対する補助制度が用意されるなど、国策として旧耐震物件の耐震化に取り組んでいるのです。
売買のタイミングで使える補助制度は多いので、通常であれば不動産の売買は耐震化を行うチャンスとなります。
つまり国は改修可能な物件のオーナーが変わるタイミングで、適切なリフォームが実施されることを期待しているのです。
しかし前述したような賃貸を目的としたオーナーにとって、補助制度があったとしても耐震改修工事は大きな負担でしかありません。
現時点では耐震性が確保されていない住宅の売買を禁止するような法律はありませんし、耐震診断の義務化すらありません。
法律によって厳格化し様々な縛りつけをしましょうというつもりはありませんが、この耐震に関しては「法律で禁止されていないのだからいいじゃないか」という風潮に恐怖を感じてしまいます。


 

被災したときに賃借人とオーナーの人生を壊しかねない旧耐震


こうした判断をしてしまう副業オーナーの方々は、実際に大きな災害に被災してしまった時の「己の人生を破壊してしまいかねないリスク」を認識していないのでしょう。
所有しているアパートが被災し賃借人が被害を受けた場合、天災だから致し方ないで全て解決できると思っているのかもしれません。
しかし被災した賃借人やその家族が、住んでいた物件が最低限の耐震対策すら講じていないと知ったとき「天災だから仕方がない」と何も追及してこないということがあるのでしょうか。
現地での「あの時高台に上る判断をもっと早くしていれば…」というようなとっさの判断についてであれば、「混乱の中の選択だから…」で天災だから仕方がないとなるかもしれません。
しかしそれが最低限の耐震対策すらしていなかった結果地震で倒壊しておらず、そのことに一言も触れられていないまま契約していたというような場合、どうでしょうか。
先述した通り国は補助制度を用意し耐震化を促しておりますし、そもそも新耐震基準に満たしていない旧耐震基準建物を既存不適格住宅としています。
賃貸物件がそのような物件であることをしっかりと伝えているのであれば話は別かもしれませんが、もし伝えることすらしていなかった場合、天災だから仕方がないで話が済むとは思えません。
もし副業オーナーが「賃貸経営を勧めてくれた業者がそのようなケースで訴えられた事例はほとんどない」というようなことを話していたとしても、そもそも阪神淡路大震災クラスの都市型の直下地震は発生しておらず、賃借人がオーナーを訴えるような事案がないだけなのです。
首都直下型地震がそろそろ来ると言われてそれなりに経っていますが、実は首都圏のみではなく関西圏、中部圏でも大きな地震が懸念されています。
懸念されているような大きな地震が起きてしまった時、旧耐震基準の物件は新耐震基準の物件と比較して大きな被害を受けることとなるでしょう。
そうなったとき、耐震対策をせず「天災だから仕方がない」で済むと考えてしまうのは、あまりにも甘すぎる判断であると言わざるを得ません。


 

購入するときにも手を出すのが危険な旧耐震


今回は賃貸物件の事例を出しましたが、旧耐震のマンション、一戸建てでも同様のことが言えます。
格安だからと安易に手を出す消費者がいらっしゃいますが、旧耐震物件である以上新耐震の物件と比較すると大幅に被災時の被害は大きくなりやすいですし、そうなってしまえば家の中にある財産ごと一瞬で全てを失ってしまうリスクがあります。
むしろ財産だけで有ればまだ良い方で、一緒に住んでいる家族やペット、貴方自身の命にも危険が及ぶでしょう。
「安物買いの銭失い」という言葉がありますが、銭どころか命まで失うようなリスクがある以上、旧耐震の物件は知識のない素人が簡単に手を出していいものとは言えないのです。
耐震工事等に予算が割けられないというのであれば、せめて新耐震基準の物件を選択するようにしていただきたいと考えています。
古民家などの建築基準法改正前の古い物件を検討するのであれば、そのリスクを十分に考慮し耐震工事等の検討もしていただくよう強く推奨します。



東日本大震災のような大きな地震災害であっても、時間の経過によって爪痕は見えなくなり被災時の記憶もだんだんと薄れていってしまうでしょう。
だからこそ地震の発生した日を防災意識を育てる日などの形で残し、その日だけでも当時の状況を思い出し、防災意識を維持していけるようにしていきましょう。
忘れないようにし話す機会を作ることによって、震災の恐ろしさとどうすればリスクを抑えられるかを被災していない世代にも語り継ぐことも出来るようになります。
多摩センターのLIXIL不動産ショップ 中央企画株式会社でした。

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ページ作成日 2021-05-06