今後の不動産市況はどうなる?気になる今後の展望 2023年7月不動産市況 2023 不動産市況 テレワーク 中古戸建 中古マンション 住宅ローン控除 金利 ウッドショック【2023-07-30更新】 | LIXIL不動産ショップ多摩センター店 中央企画

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2023-07-30

今後の不動産市況はどうなる?気になる今後の展望 2023年7月不動産市況 

今後の不動産市況の展望についてプラス要素、マイナス要素から考察してみました。

■不動産価格高値の要因(プラス要因)
①テレワークの普及で戸建てや郊外の物件の需要は高まる
テレワークの普及により、当面は引き続き戸建てや郊外の物件の需要は高まることが予想されます。
テレワークによって「自宅で仕事部屋を確保したい」というニーズが増えたことから、2021年・2022年はマンションよりも部屋数を確保しやすい戸建の需要が増えました。
2022年における首都圏の中古マンションと中古戸建ての価格上昇率は8%~12%程度で、
埼玉県や千葉県といった首都圏郊外では、特に中古戸建ての価格上昇率が顕著に上がっていることが読み取れます。

②東京都区部の新築マンション供給抑制
2023年は東京都区部の新築マンション供給が抑えられるという点も、価格維持に働く要因となります。
まず、中古マンションの価格は新築マンションの価格が上昇すると連動して上がるという傾向があります。
理由としては、新築マンションが高過ぎて購入できない人が中古マンション市場に流れ込んでくるからです。
新築マンションは、供給量が減ると希少性が高まることから価格が上昇する傾向があります。
供給量が増えて値崩れするような状況にないことから、引き続き東京都区部のマンション価格は高止まりすると思料されます。
東京都区部のマンション価格が高止まりすれば、首都圏郊外の新築マンション価格も値崩れしにくく、中古マンションも高く売れることが予想されるのです。

③築20年超・25年超の中古物件が売りやすくなる
2022年以降は、住宅ローン控除の制度が大きく変わることから、
築20年超の木造戸建てや25年超のマンションが売りやすくなります。
住宅ローン控除とは、年末の住宅ローン残高に一定率を乗じた額を所得税から控除できる制度のことです。
2022年より前は、築20年超の木造戸建てや25年超のマンションは、原則として買主は住宅ローン控除を利用できませんでした。
また、住宅ローン控除だけでなく、築20年超の木造戸建てや築25年超のマンションでは、
原則として買主が購入時の登録免許税の軽減措置も受けられないというルールがありました。
築20年超の木造戸建てや25年超のマンションは、買主にとって不利な物件となっていたため、
木造戸建てで築20年超、またはマンションで25年超となると、途端に売却しにくくなるという状況だったのです。
この中古住宅市場の活性化を阻害するルールがようやく撤廃されました。
2022年以降からは、「登記簿上の建築日付が1982年(昭和57年)1月1日以降の家屋」であれば、
築20年超の木造戸建てや25年超のマンションでも買主が住宅ローン控除等を利用できるように変わっています。

■不動産価格の下落要因(マイナス要因)
①住宅ローンの金利が上昇傾向
2023年に入って以降、少し気になるニュースが出始めました。
それは、一部の住宅ローンの金利が上昇しているというニュースです。
具体的には、2022年12月に日銀が金融政策の緩和を発表したことによって、
各金融機関の固定金利がじわじわと上がり始めていることです。
10年型の固定金利の上昇は、
低金利を原動力としてきた価格上昇に逆行する要因となるため、住宅需要の減退を招きかねません。

②住宅ローン控除の控除率が下落
2022年以降、住宅ローン控除の控除率が1%から0.7%に下がったこともマイナス要因です。
控除率が下がることで、買主の節税効果が減り、住宅需要が減退しかねない要因となっています。

③ウッドショックの影響
2021年には、新型コロナウィルスの影響を受け、ウッドショック問題が生じました。
ウッドショックとは、住宅の原材料となる輸入木材価格の上昇のこと指します。
住宅のコスト増につながる要因であり、住宅需要を減退しかねない要因となっています。
ウッドショックは、新型コロナウィルスで米国でも、テレワークが普及し郊外の戸建て建築が増たこと、
また中国でもいち早く景気回復したことから、木材の国際価格がつり上がったことが原因です。
コストアップが長引けば住宅需要が減退し、そのうち不動産価格が下落し始める可能性があります。

【まとめ】
2023年は先述の不安要素はあるものの、日本の不動産市況は急激には悪化せず、
まだ「売りどき」の状況が続くと見込まれます。
特に、住宅ローン控除の築20年超・築25年超のルールが撤廃されたことは大きいです。
築古物件は、以前よりも格段に売却しやすくなったといえます。
また首都圏郊外で部屋数の多い割安感のある物件等も、引き続き売却しやすいと予想できます。
例えば、郊外の築20年超の戸建て住宅の物件は、部屋数も多く割安感もあり、しかも住宅ローン控除等も利用できるようになったため、売りどきです。
需要と供給のバランスが維持される限り、今後も不動産市況が高騰する可能性が高いと考えられます。
過去のデータから、成約価格の上昇傾向は続いており、今後も上昇する可能性があります。

 

ページ作成日 2023-07-30